野球界の至宝

楽天イーグルス野村監督関係の本が面白い。

<新装版>敵は我に在り 下巻 (ワニ文庫)

<新装版>敵は我に在り 下巻 (ワニ文庫)


野村監督に教わったこと―僕が38歳で二冠王になれた秘密―

野村監督に教わったこと―僕が38歳で二冠王になれた秘密―

私は、王・長嶋を生で見ていないので、巨人のスターについての思い入れがない変わりに、ヤクルトを連覇に導いた野村監督の印象の方が強かった。阪神の監督の時にうまくいかなかったからか、楽天の監督をやってからのボヤキの内容が変わったのを見て、この年でも学んで自分自身を変えているところがすごいなぁと思っていた。実際、本を読んでみるとその印象が強くなり、現時点では日本野球界の至宝であることは間違いない!と確信してしまった。野球界はもちろん、普通の人でもこの人に学ばないといけないことはたくさんありそうだ。

野球は生きるための手段。人生を生きることが大きな目標。

これを言っていたのには驚いた。長嶋や現役だと阪神の金本みたいな選手は、野球こそ人生だと言っているが、王や長嶋よりも現役時代も監督時代もすばらしい成績を残している人がこう言っているというのは大きな意味があるように思う。自分が熱中しているもの、もしくは最も力を発揮できるものから、ある一定の距離を保ち、あくまで人生の一部だという生き方は、生きるうえで何が大切なのかを示してくれている。

山崎武志によると、野村監督はキャンプで人生論を説き、常に選手の成長について考えているそうだ。これはもちろん野球で勝つためというのもあると思うが、一人一人がまず人間としてより良く生きることを考え、それを野球を通して伝えているような気がする。このような上司の下で学んでいってみたいものだ。

他にもいくつか本を書いているようなので、ちょこちょこ読んでいこうと思う。

野村語録

  • 考え方を変えれば、生まれ変われる
  • 人間は他人の評価でしか生きられない
  • 野球は生きるための手段。人生を生きることが大きな目標。
  • 30を過ぎたら、引退後のことを考えて生きろ。
  • 野球選手である前に、社会人だ。人間学、社会学を勉強しろ
  • 縁を結び、縁を尊び、縁に従うという意味の結縁、尊縁、随縁という言葉がある。
  • 組織はリーダーの力量以上には伸びない

読んだ本

そんな軽い命なら私にください―余命ゼロ いのちのメッセージ

そんな軽い命なら私にください―余命ゼロ いのちのメッセージ


本当にすばらしい人だった。誰にもやってくる死と向き合うことで、もう少し人生が変わるように思う。そして、このような死に方ができるのが理想ではないだろうか。

過去の考え方に縛られた内容だ。「ちょっと待つ」大事さは多くの若者はわかっているだろう。問題は「ちょっと待つ」あとに本当に成果があらわれるのかが不透明だということだ。実力が付きそうもない、雑用のような仕事をやらされるのを我慢して働いてその後の待遇が良くなるのか。その保障がないからこそ、自分の実力が発揮でき、やればやるだけ対価が返ってくるであろう場所を探すのではないか。ただ単に若者は我慢が足らない、というような内容で、あまりにも現代の状態を無視しており、とても残念だった。