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音楽は楽しむものなのか

週末は合奏だった。今回もマーラー巨人に翻弄された時間を過ごした(笑)。先日の新日本フィルの演奏会のエントリーのように、聴衆の立場だと偉そうなことを言っておきながら、実際演奏者の立場になると途端に小さくなる。やればやるほどプロでやっている方々の凄さを実感してしまう。

打楽器を初めて以来、ずっと自分の演奏が違う違うと思いながらやってきた。アマチュアとはいえ、ステージに立つというのはプレッシャーも受けるし、年上の他の団員からもプレッシャーを受け、やっていくには色々ある。オーケストラに迷惑をかけるから何度辞めようと思ってきたことか。正直言って未だに昔の演奏を聴くことが出来ない。趣味でやっているのになんでこんなにつらいことをやってるんだろう…とも思ってしまう。

それが最近変わってきた。演奏会に足を運び、日本のトッププロの演奏から色々感じて、イメージの方向性が固まり始めた。実際演奏も上手くいくようになってきた。大局的に考えるようになり、細かいミスなど気にならなくなってきた。才能が無くても長いことやっていると、わかることはあるもんなんだ。ようやく本当の意味で楽しくなってきた。

よく音楽は音を楽しむと書くので、楽しむのが一番だというのだが、それは本当なのだろうか。楽しむは「楽(らく)」とも読めるから厄介だ。「リラックス」とも似ていると思うが、リラックスとは余計な力抜き、必要な力に集中させるために行うことであり、楽をするために、逃げることではない。どうも音を楽しむと言われるときは、その辺の意味が込められているような気がしてならない(実際私もそうだった)。ただ好き勝手にやったり、人に評価をされることを狙ったり、楽してしまうのでは、その場一瞬が楽しくても、本当の意味で楽しむことはできない。今の私は、その音楽の本質に少しでも近づいたことが出来たときに楽しいと感じたんだと思う。自分がその音楽の一部になれたとき、楽しいと思うということだ。それが、音楽に「乗る」とか「ノリ」というものではないだろうか。

やはり仕事でも趣味でもその対象とちゃんと向き合って、しかもそれを数年続けた結果が楽しいというところにつながるんだと思う。この楽しい感覚は忘れないでおきたいものです。